知っておきたい
おせち料理のいわれ

1.そもそもおせち料理って

お正月に欠かせない「おせち」は、日本の伝統文化を象徴する料理です。もともとは「御節供（おせちく）」と呼ばれ、季節の節目に神様へ感謝を込めて供える料理が起源とされています。時代とともに「おせち」という言葉が定着し、今では新年を祝う代表的な料理になりました。

重箱に詰められたおせちには、健康や豊作、商売繁盛などを願う意味が込められています。最近では、百貨店や通販サイトでも多彩なおせちが販売されており、「おせち 通販」「おせち 予約」などで多くの人が探しています。家族で囲むおせちは、年の始まりを華やかに彩ってくれる特別な存在です。

2.おせちを食べる本当のタイミング

おせちは「いつ食べるのが正しいのか？」という決まりはなく、地域や家庭によってタイミングはさまざまです。多くの家庭では元旦から三が日にかけておせちを楽しみますが、北海道や東北の一部では、大晦日の夜に年越しそばと一緒に「年越しおせち」をいただく習慣もあります。

本来、おせちは新年を祝う「お正月料理」として、元旦の朝に家族で囲むのが伝統的でしたが、近年では大晦日から食べ始めるスタイルも定着しつつあります。いずれにしても、おせち料理は保存がきくため、1月7日頃までを目安に食べきるのが一般的とされています。

3.新年を彩るおせち料理の美味しい食べ方

新年を彩るおせち料理の美味しい食べ方 おせち料理は、新年の縁起を担ぐ伝統料理で、食べ方にもマナーがあります。基本は一の重から順に祝い肴、口取り、焼き物、酢の物、煮物と進めます。 目上の人から食べ始め、祝い箸を使いますが、反対側を取り箸として使うのはNGです。 重箱は通常三段または四段で、それぞれに意味のある料理が詰められています。 祝い肴には黒豆や数の子などがあり、健康や子孫繁栄の願いが込められています。 段ごとに焼き物や煮物が詰められ、彩りや味のバランスも工夫されています。 近年は一段重やオードブルおせちも人気ですが、伝統的な食べ方を知ることでより深く楽しめます。 おせちは新年を祝い、家族と文化を分かち合う大切なひとときです。

• ■ 四段重の詰め方

  一の重

  かまぼこ、栗きんとん、伊達巻き、田作り、きんぴらごぼう、黒豆、数の子

  二の重

  鯛・鰤などの焼き魚、海老などの海鮮

  三の重

  紅白なます

  与の重

  里芋、クワイ、蓮根、人参などの煮物

• ■ 食材の意味合い

  かまぼこ

  紅白。赤は魔除け、白は清浄

  きんとん

  「きんとん」は漢字で「金団」とも書き、お金や財宝などの金運

  伊達巻き

  巻物の形をしていることから、学問が成就するように

  田作り

  片口イワシを農作物の肥料として使ったことから、五穀豊穣

  ごぼう

  深くに根をさすことから家の基礎が堅牢であることを願う

  黒豆

  邪気払い、マメに勤勉に働けるように

  数の子

  卵の数が多いことから子孫繁栄

  鯛

  「めでたい」

  鰤

  出世魚である鰤は、立身出世を願う

  車海老

  お年寄りのように腰が曲がることから、長寿を願う

  蛤

  左右の貝がぴったり合うのはひとつしかないことから夫婦円満

  なます

  水引をかたどり、平和・平安を願う

  里芋

  子イモがたくさん付くので、子宝に恵まれるようにという願い

  昆布巻き

  「こぶ」は「よろこぶ」に通じるとして、縁起がよいとされる

  筑前煮

  穴にちなんで将来の見通しがきくとされる